作成日:2019/09/01
【第37回】3拍子の対策〈バランス〉⑶「体」
心を充実し、技を磨きながら、最終的にはリアルな存在の「体」をより強固なものに することが求められる。言わば「心技体」の仕上げのステップであり、大変重要な要素と なる。その3拍子を「体格、体力、体質」で捉え、会社と個人の2つの観点で考える。 1.体格 体の組み立て、体形という外観のことであり、会社の場合は売上高、資本金、総資本、 従業員数などで測ることができる「会社の規模」を意味する。個人では身長、体重などで 表される体つきのことを言う。なかでも、会社も個人も、スクスクと伸びていくために欠 かせないのは骨格(バックボーン)を整えることである。そして、出来れば自律型の経営を めざすべきであり、いつも他者に依存し、行く末を左右される下請け・他律型からの脱却 を図るべきである。その観点で、バックボーンとしては「ビジョン(目的)‐目標‐方針‐ 組織‐計画‐実行‐管理‐成果」の8ステップについて再構築することが肝要だ。 2.体力 体の持つパワーのことであり、筋力と耐久力が重なったものである。会社では収益性と 安全性を代表する指標の相乗積で捉え「企業体力」と呼ぶ。その算式は次の通り。
最低300を目指し、儲かって、つぶれにくい会社づくりに邁進する。個人の場合は筋力、 瞬発力、持久力などの総合体力を言い、遺伝・素質と日頃の鍛錬により造られる。 3.体質 長生きを決める根源的な要素のこと。会社では生産性(効率性の強化)、人間性(社員の ヤリガイ向上)、社会性(社会貢献・正しさの追求)の「3つの性」の充実と調和であり、 『強く、楽しく、優しい』組織を作ること。個人では、ストレス耐性や免疫力が重要で、 自分を律する自己管理力が決め手。その推進力は「有難いな、嬉しいな、よしやるぞ!」 (感謝・歓喜・決心)という『プラス発想の3K』を習慣化することである。 |
〈今回のまとめ〉「膨張でなく成長をめざす」
会社も個人も「心技体」の充実と調和が必要であり、なかでも体は「体格→体力→ 体質→体格…」と体質強化を実現しながら伸びることが大切だ。というのもそれが 生存目的「心身共に健康で、お役に立ちながら長生きすること」を前進できる真の 「成長」を意味するからである。見かけの体格だけが大きいと、却って短命で終り かねず、これを「膨張」と言う。くれぐれも体質(中身)が伸びることに努めよう。 |