家と財産を守るための〜不動産の相続対策
家と財産を守るための〜不動産の相続対策
文書作成日:2021/11/20


 令和3年の「都道府県地価調査」の結果は、令和3年分の土地の相続税評価に影響を与えるのでしょうか?




 令和3年の「都道府県地価調査」の結果が発表されたというニュースをみました。今回の結果の特徴について教えてください。また、今回の結果は令和3年分の土地の相続税等の評価に何らかの影響を与えるのでしょうか?




 今回の結果をみる限り、少なくとも令和3年1月から6月までの期間について、国税庁が大幅な地価下落といった状況として減額補正を認める可能性は、低いのではないかと考えられます。また、今後もコロナ禍という経済的要因による減額補正が行われる可能性も低いといえるのではないでしょうか。



1.都道府県地価調査の結果

 令和3年都道府県地価調査の結果による地価の動きをみてみましょう。

(1) 全国

 全国をみると、全用途平均は2年連続の下落となりましたが、下落幅は縮小しました。

(2) 三大都市圏

 東京、名古屋、大阪の三大都市圏の全用途平均は、横ばいから上昇に転じました。
 住宅地は下落から横ばいに転じました。商業地は9年連続の上昇となったものの上昇幅は縮小しました。工業地は8年連続の上昇で、上昇幅が拡大しました。

(3) 地方圏

 全用途平均・住宅地は下落が継続しているものの下落幅が縮小しました。商業地は2年連続の下落となり下落率が拡大、工業地は下落から上昇に転じました。
 地方圏のうち、地方四市といわれる札幌市、仙台市、広島市、福岡市では、いずれの用途でも上昇を継続していますが、全用途平均・商業地は上昇率が縮小し、住宅地・工業地は上昇率が拡大しました。
 地方四市を除くその他の地域においては、全用途平均・住宅地は下落が継続しているものの下落率が縮小、商業地は下落が継続しているものの下落率は同じ、工業地は下落から上昇に転じました。

2.相続税路線価との関係

 次に、地価調査価格と相続税等の評価に用いられる相続税路線価との関係について、みてみましょう。

(1) 相続税路線価

 相続税路線価は、地価公示と同一の毎年1月1日が評価時点です。他方、地価調査価格の評価時点は毎年7月1日であり、両者には半年の時間差があります。
 相続税路線価は、時価とされる地価公示価格の水準(=地価調査価格の水準)を100%とした場合、概ね80%程度を目途に評価されています。この差(20%)は、路線価の評価時点以降、大幅な地価下落が起こったような場合に、相続税評価額が時価を上回らないための余裕部分と捉えることができます。

(2) 新型コロナウイルス感染症の影響

 今回の地価調査の結果をみる限り、いずれも年間の下落率が20%以内に収まっていることから、まず令和3年1月から6月までの期間について、国税庁が大幅な地価下落といった状況を背景に、減額補正が行われる可能性は低いのではないかと考えられます。
 また、今後についても、ワクチン接種率の向上など様々な要因を踏まえたときに、少なくともコロナ禍という経済的要因によって地価が極端に下落することはなく、昨年のように一部地域とはいえ、経済変動による路線価の減額補正が行われる可能性は低いといえるのではないでしょうか。

 土地の相続税評価に関するご相談は、当事務所までお気軽にお問い合わせください。


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