伸びる会社、伸ばす経営
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作成日:2020/04/01
【第44回】3拍子の対策〈基本徹底〉⑶「対策」



 問題の実態や構造が分かれば、次はそれをどうひも解くかの手順と具体的な解決方法を
考えることになる。問題の発見と同様に、それを整然と進める「対策」として、大局的な
3拍子「捨てる、改める、加える」のリズムに乗った取り組みをお勧めしたい。

1.捨てる
 問題解決策の第一歩は「捨てる」である。ハード、ソフトを問わず今の自社にある不要
なものを明らかにして、思い切って捨てることだ。不要を抱えたままではムダなコストが
増え、物理的なスペースが減り、心理的な負担も増加し、良いことは全くないと言える。
愛着や未練が生じ、決断が鈍りがちになるが、まずは理性的に「捨てる」「やめる」こと
を検討してみる。目的を果たすために十分には機能していないモノや、いつの間にか目的
が不明になっているコトにケジメをつける対策であり、経費、時間、エネルギーを集中し
有効資源をフルに活用できるように態勢を整え直すことである。

2.改める
 問題解決の方向はハタラキヤスク(はやく、正しく、楽に、きれいに、安く)という納期・
スピード、品質・安全性、作業性、美観性、コストダウンなどの悪化を引き起こしている

従来のやり方を改めることになる。その時、着眼点として欠かせないのが「5W2H」で、
いつ(WHEN)、どこで(WHERE)、だれが(WHO)、何を(WHAT)、なぜ(WHY)、どのよう
に(HOW)、いくらで(HOW much)、の切り口で発想してみることである。HOW、HOW
と騒ぐ前に、改めるべき重点要素を探り、具体策を講じるヒントをつかみたいものだ。

3.加える
 新たに何かを付け加えることで問題を解決すること。トヨタがリスク分散を図って住宅
事業に参入したように、大は新規事業の追加があり、既存事業における顧客の開拓や商品
の開発なども「加える」であり、新たに専門人材を採用することもこれにあたる。日常の
業務にあっても、新規の外注先を加えたり、業務用商品に個人用を加えたり、訪問営業に
通販・ネット販売を追加したり、製品に新素材を加えたり、異業種の方式を導入したり、
と枚挙にいとまが無い。視野を広げ、柔軟に考え「新たな追加」を工夫しよう。


 〈今回のまとめ〉「悪習慣を捨てる」

 思い切った問題解決を行うには、まずは捨てる着眼が欠かせない。中でも、長年の間にしみついた「考え方の悪習慣」を捨て去ることが必要になる。そのためには、今の
自分の思考スタイルを客観的に知ることだ。とくに改善活動を阻害することの多い
「自分への甘さ」「原因他人論」「マイナス発想」「前例主義」「成り行きまかせ」「利己主義」「理屈先行」などに注意し、新しい自分づくりにチャレンジしよう。
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