伸びる会社、伸ばす経営
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作成日:2020/02/01
【第42回】3拍子の対策〈基本徹底〉⑴「成果」



 優れた戦略のもとに成果を生み出すには、日常の当たり前の事を当たり前にやり切る
ことが求められる。これを「基本徹底」と言い「成果、問題、対策」の3拍子でとらえる。
そして、まずは日々に追求すべき「成果」の種類を3拍子で認識することが必要である。

1.品質(より良く)
 ややもするとファジーになりがちなのが品質の良し悪しである。したがってまずは自社
の品質に対する理念・方針を明確にすることが大切。つまり事業理念・経営理念を踏まえ
た上で、自社の製品・商品・サービスの品質に対する考えをはっきりさせる。その上で、
具体的な品質水準として次のようなものを定める。安全・安定・安心の度合、密度・精度・
強度や鮮度・味・耐久性・成果のレベルなどであり、客観的な評価基準として定量化し、
実現するために必要な社員の行動基準を明らかにし、トコトン追究することだ。

2.コスト(より安く)
 コストは典型的な手段であり、限りなくゼロに近い方が良い。項目ごとにきめ細かく
管理し(調達コスト、直接費・間接費、材料費・労務費・設備費等)、コストダウンに取り
組むことが必要。そして流通経路や価値分析(VA、VE)などの戦略的対応から、現場主義
に立った「ムダ取り運動」まで大局的に進めることだ。ちなみに、現場でウォッチすべき
ムダには次の7つがある。@作りすぎのムダ、A手待ちのムダ、B運搬のムダ、C加工その
もののムダ、D不良をつくるムダ、E在庫のムダ、F動作のムダである。これを部分最適
でなく決算書のコスト構造まで改善することを目指して挑むことである。

3.納期(より早く)
 全ての仕事に納期がある。納期を守ったり、短縮したりするには、スピードを上げる
システムの構築と人材の強化が必要である。品質とコストを維持しながらスピードを向上
する綿密な設計、継続的な訓練、さらに先行管理の推進がポイントとなる。
@綿密な設計…重要な工程に対する二重、三重の補強策と万が一のダウン対策の準備
A継続的な訓練…スムーズに業務が進むように、基本動作を型決めし反復徹底を図る
B先行管理の推進…難易度に応じ、3年、1年、半年、四半期と早目の攻守対策を打つ

 〈今回のまとめ〉「ハタラキヤスク・ハタラク」
「ハートのこもった仕事、ムダのない仕事、スピーディーな仕事」が成果を生む基本
であり、それを分かり易くするスローガンが「ハタラキヤスク・ハタラク」である。
意味は「やく、だしく、くに、れいに、ヤスク、そしてハタ(周囲)をラク
する」ということだ。成果の測定を顧客や周りの人々の満足度に置くことであり、
上司も部下も常に唱えて「良い仕事」(お役立ち合戦)のルーチンにしたいものだ。
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