伸びる会社、伸ばす経営
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作成日:2019/02/01
【第30回】流行の対策⑺「行動を変える」



 意識を変えることが出来ても、正しい行動を取り続けないと、なかなか成果に
つながらない。そのためには、大切な不易の対策を参考にして、まずは何をなす
べきかを決定する最初の着眼が大事である。つまり、正しい現状認識をシッカリ
行うことであり、それには第16回に述べた「3つの目」が欠かせない。


1.鳥の目(大局眼)
 遠く離れて全体像を見る、鳥のように俯瞰することである。大目的や全体像を
見ないことを戒める格言に「木を見て森を見ず」がある。森の中に入って、一本
一本の枝や、一枚一枚の葉っぱを評価する前に、まずは森全体の姿、特徴、課題
をつかむ。森の役割に対し上手くいっているのか否か、その要因を観察する。


2.虫の目(分析眼)
 対象に近づき、細かく分析し事実を整理すること。考えられる要因の中から、
最も大きく影響を及ぼしている原因を探り当てる。そのために年度、季節、月度、
旬、曜日、天候、時間帯、場所、部門、担当者、商品、顧客、業者などで層別を
してみる。例えば、ミスや苦情が水曜日に多いことから、週の中だるみだと考え
「水曜日を定時退社・健康の日とする」など。


3.魚の目(変化眼)
 時系列の変化、過去・現在から未来を予測すること。その現象はいつ頃始まり、
どう変化しているのかを見据え、大きな潮流変化の本質と構造をつかむ。また、
病気の実態がハッキリしない時「少し様子を見ましょう」と経過を観察しながら
病名を特定していくように、じっくり真実に迫り未来を明らかにすることを含む。


ある食品メーカーが新食材の工場建設に当たり、周到な研究、実験を繰り返した
上で実施に踏み切った。ところが完成して、製造を開始したらことごとく失敗。
実験室と新工場とでは異なる様々な環境の違いが後日に判明したのであった。

  〈今回のまとめ〉「先憂後楽」
 重要な意思決定を行う場合は「3つの目」を駆使して慎重にも慎重を重ねて、
やろうとする事のリスクについて考慮し、事前に確かめることが大切。これを
「先憂後楽(せんゆうこうらく)の姿勢で臨む」と言う。「大丈夫だろう」との
希望的観測やポカミスが命取りになりかねない。事前には悲観的に取り組み、
後からはスムーズに展開したいものだ。真逆の「先楽後憂」は禁止である。
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