伸びる会社、伸ばす経営
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作成日:2018/10/01
【第26回】流行の対策⑷「STP分析」



 環境変化の中で次の成長を目指し、何をどう変化させるかを導き出すために、
@市場の細分化、A標的市場の設定、B自社の位置づけ、の3つの分析を行う。
これを「STP分析」と呼び、マーケティングの基盤とも言える重要な対策である。


1.市場の細分化〜S:Segmentation(セグメンテーション)
   市場全体をいくつかの「似たニーズの顧客群」に分類する。その単位をセグメ
   ントと呼び、その特性に合う政策を選ぶ。切り口は消費財、生産財で異なる。

   ⑴消費財…@人口(年齢、性別)      A地理(地域、人口密度)
       Bライフスタイル        C購買動機 etc.
   ⑵生産財…@業種、規模、歴史   A使用頻度、顧客の能力
        B購買方針、購買意欲   C緊急度、ニーズ種別 etc.

2.標的市場の設定〜T:Targeting(ターゲティング)
   細分化した市場を評価して、セグメントを絞り、自社のターゲットにする。
   自社の特徴をよく考慮して、適社度の高いものを選ぶ(実績、ノウハウ、他)。
   具体的な市場攻略の設定方法は次の3つから選ぶ。
   ⑴集中化…1つもしくは少数に限定し、ニッチガリバー(小さな巨人)を狙う。
   ⑵特定化…特定の連携したセグメントを選び、脈絡の取れた差別化を図る。
   ⑶全面攻略…セグメント市場の違いを無視し、共通の商品を一斉投入する。

3.自社の位置づけ〜P:Positioning(ポジショニング)
   顧客から見た知覚マップ(知覚要素の座標軸)で、他社と差別化する。例えば
  ⑴高級品 ↔ 大衆品 ⑵複雑 ↔ 単純 ⑶現代的 ↔ 伝統的 ⑷大物 ↔ 小物
  ⑸和風 ↔ 洋風 ⑹知性的 ↔ 情熱的、
等から座標軸を設け独自の位置を定める。
   以前、筆者が独自に行った焼酎のイメージ分析では次のようであった。

    @現代的で知性的な「いいちこ」(麦) A現代的で情熱的な「雲海」(そば)
    B伝統的で情熱的な「白波」(濃厚芋) C伝統的で知性的な「霧島」(洗練芋)
  のように位置づけられた。今、Cが「トロッとキリッと」で躍進している。

   〈今回のまとめ〉「自社の個性をみがく」
 他との違いを打ち出し、有利に販売を展開するには「誰の、どんなニーズに
訴求するか」が大切になり、そのためには「STP分析」が欠かせない。市場を
細分化して、どの細分化市場(セグメント)を狙うかを明らかにし、その顧客群
が持つニーズ、ウォンツをつかみ、明解に他社との違いを打ち出す事が重要。

顧客目線の知覚マップを作り、最適の位置を見出し個性を磨くことである。
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