作成日:2018/09/01
【第25回】流行の対策⑶「産業社会の潮流」
前回述べた「欲求5段階説」の本質を見据え、人間社会の変化を考えてみると 「産業社会の潮流」が見えて来る。人間社会の変遷は@原始社会(狩猟社会)、 A農業社会、B工業社会、C情報社会と辿り、いよいよその先の社会へと移行し つつある。それはD人間化社会とでも言える、人間としての自己実現に対する 欲求が高まる社会。その潮流をシッカリ認識して対応の方向を見定めよう。 1.変遷のポイントとその推進力 ⑴原始社会(生理的欲求)…生きるために食べる、眠る、狩猟するなど。 ⑵農業社会(安全欲求)…安全に、安定して食べられるようにしたい。 ⑶工業社会(所属欲求)…もっと楽に、仲間と共に暮らしたい。 ⑷情報社会(承認欲求)…より速く、多くの情報を入手し認められたい。 ⑸人間化社会(自己実現欲求)…生きる目的を見つけ「人生」を謳歌したい。 この推進力は「より大きな『快』を求めて動こうとする欲求パワー」である。 2.積極的に活かす攻めの対策 「人間としてもっと快い生活を過ごしたい」という思いを満喫してもらうには キメの細かいサービスが必要になり、そんな魅力あるサービスを開発すること で差別化のチャンスが増える。次のようなものも、その一例である。 ⑴配達、返品、試着サービス(靴の通販など) ⑵お試し会員制(1ヶ月だけ無料体験できる、など) ⑶様々な代行サービスの提供(お墓まいり代行、など)etc. 3.失点しないように守る対策 従来のサービスを当たり前に、洗練して提供する。いわゆるABCサービスだ。 ⑴(A)アフターサービス…販売後に丁寧なフォローアップを行うサービス。 ⑵(B)ビフォアーサービス…販売前にきめ細かく情報提供し支援するサービス。 ⑶(C)コンサルティングサービス…関連の様々な相談に乗り助言するサービス。 |
〈今回のまとめ〉「高度サービス社会」
物の豊かさが充たされると、より快適に生活できるように物以外のサービス が求められる。もっと人間らしく生きることを望む「高度サービス社会」の 到来である。わが社の本業やその周辺にある潜在欲求に目をやり、考えられる 新サービスの開発に取り組むことが必要になる。その方法として、ロボットや その他の先端技術の活用も有効になる。攻めと守りのサービス充実作戦だ。 |