作成日:2018/06/01
【第22回】不変の対策⒀「才覚力」
独自の工夫、アイデアにより問題解決の対策を考案する力を「才覚力」と言う。 知識、経験、情報を駆使しながらオリジナルの発想をひねり出すパワーである。 天才は別にして凡人がヒラメキを得るには、それなりの条件整備が必要であり、 アイデア発掘の手法を活用することも大切だ。ここでは代表的なものを3つに絞り 「アイデア3法」として紹介し、才覚力アップに供したい。 1.「コンセプト法」…物事の本質に着眼し、的を得たアイデアを生み出す方法。 「引越し」の本質を「新・旧人生の接点」と考えた運送会社が、引越サービス の使命に目覚め、多くの顧客に喜ばれる商品・サービスの開発に成功し、業界 のパイオニアとして躍進した事例などがある。自社の主要商品や事業の本質を 浮き彫りにして、集中的な発想を展開し、有用なアイデアを量産しよう。その ヒントは、「〇〇とは何か?」と深く問いかけ、考え抜くことにある。 2.「チェックリスト法」…発想が湧きやすいような問いかけを予め準備しておき 連鎖反応的にアイデアが生まれるようにする方法。物理的に「大きく、小さく、 重く、軽く、逆にする、入れ替える、加える、減らす、形状を変える、材質を 変える、色を変える、…」などとする。また5W2H(When、Where、Who、 What、Why、How、How much)の時、所、人、目的、理由、方法、価格で 層別してチェックすることも有効である。 3.「ベンチマーク法」…他社、他人の成功事例を自社、自分にムリヤリ当てはめ てみることでヒントを得る。自社、自分なりに一ひねり、二ひねりすることで 生きたアイデアにする。宅配便の伸び注目して、オフィス通販を思いついた 事務用品メーカーが、顧客が発注した翌日には、商品が手元に届くシステムを 作って新しい事業領域を創出した。「店まで購入に行くのが不便」という潜在 ニーズを探り当て、その解消を図ることで大きな成果を生むことが出来た。 |
〈今回のまとめ〉「石油は有限、頭油は無限」
石油は有限の天然資源で、やがては枯渇する。ところが色んなことを考える 脳という機関を働かせる潤滑油=頭油(トウユ)は決して無くなることはない。 頭油を灯油になぞらえたビジネス訓話であるが、よく言えていると思う。「天 は自らを助くる者を助く」とも言われる通り、良い成果を得るためのネバーギブ アップ精神だ。「アイデア3法」を使い、無限の可能性にチャレンジしよう。 |