作成日:2017/09/01
【第13回】不変の対策⑸「攻め(営業・開発)の基本」
スポーツ界で「攻め」は「得点を稼ぐこと」、「守り」は「失点を防ぐこと」 であるが、「攻撃は最大の防御である」と言われるように「攻め」がまずいと、 なかなか勝てないものだ。経営の世界では「営業・開発」が攻めの代表的な機能 であり、自社の商品・サービスが市場に浸透して行くための必須条件である。 その基本は「1T4P」の5文字で表されマーケティングの構成要素に一致する。 1.T(ターゲット)…狙いとする顧客の特性(法人なら、業種・業態、規模、業績、 地域、歴史など。個人なら、性別、年代、所得、家族構成、生活様式など)を 明らかにし、その潜在ニーズを探り出し、スポットを当てる。 2.P(プロダクツ)…製品政策。ターゲットのニーズを満たす製品・商品コンセプト に合わせた品質、機能、効用、サービスなどを設計し、他との差別化を図る。 3.P(プライス)…価格政策。徹底したコストダウンに挑みながらも、市場の動向や 実勢による価格を見据え売価を決める。値ごろ感にも注意することが大切だ。 あくまで市場インで考え、コスト+利益=売価の積み上げ方式は取らないこと。 4.P(プレイス)…販売経路政策。直販か代理店販売か、店舗販売か無店舗販売か、 また、どんな種類のチャネルを選ぶか、TV、ネット、DM、カタログ通販、 組織販売。さらに物的流通の工夫(納期、在庫、コストの合理化)も行う。 5.P(プロモーション)…販売促進政策。⑴宣伝・広告(PR)⑵人的販売(セールス) ⑶インセンティブ(動機付け)⑷パブリシティ(ニュース記事)、の4つからなる。 顧客・商品特性や販売状況を見据え、より効果の高いものを選択する。 ターゲットに合わせた4Pを構築し、システムとして整然と運用することである。 |
〈今回のまとめ〉「マーケティング」
マーケティングとは「売れる仕組みをつくること」であり、1T4Pの整合性を 取りながら自社固有に設計すること。仕入れたものを売る、作ったものを売る、 という発想は単なる販売行為、営業行為であり安定した成果は望み難い。また、 売上は[市場の総需要量(顕在+潜在)×我が社の占有率]で算定し、特に潜在需要 をどう喚起するかに主眼を置くこと。需要創造への発想転換が決め手となる。 |