作成日:2017/08/01
【第12回】不変の対策⑷「モノ・カネ・ヒトの基本」
「伸ばすマネジメント」は3つのサイクルを充実しながら、モノ・カネ・ヒトの 経営資源を具体的に活用し成果を上げて行くことになる。昔から「人・物・金」 と多くの人が口にするが、それぞれを有効に活用するためには重点の対策がある。 それを知らずに「人・物・金」と唱えるだけでは効果は上がりにくい。 口にして唱えるのであれば「物えらび、金づかい、人づくり」とすべきであり、 夫々の接尾語には活用の重点着眼として、次のような意味が込められている。 ⑴モノえらび…ハード、ソフトを問わず、カネとヒト以外を全てモノと捉える。 商品、設備、顧客、業種・業態、地域など多岐に渡るが、これらの資源の活用 は「えらび方」に重点がある。もちろん「つかい方」「つくり方」も関係するが 何よりも選択(えらび方)の巧拙が、その後の成果に大きな影響を与える。 ⑵カネづかい…お金を上手く循環させながら自己資本を蓄積すること。つまり、 「資本→資産→費用→収益→資本」と流れるような「つかい方」が生命線だ。 いつまで経っても増えるのは他人資本というのでは行き詰まる。また、無借金で 潤沢に現金資産を持ったとしても、持ったままでは新たな価値は生まれない。 ⑶ヒトづくり…人を選び、使いながら、いかにつくる(育てる)かが重要になる。 とくにトップ、幹部人材のレベルアップ(意識、行動、習慣の革新)は不可欠で、 これ無くしてヒトもモノもカネも上手く活用できない。トップは人をつくる人で あり、言わば「OJTリーダーの元締め」でなければ会社の成長はないのである。 「会社はトップの器以上に大きくならない」と言う。モノえらび、カネづかい、 ヒトづくりの要となるトップの成長が無ければ、会社の成長は無い。つまり、 「伸ばす経営」の推進力はトップ自身の「自分づくり」にかかっているのだ。 |
〈今回のまとめ〉「モノえらび・カネづかい・ヒトづくり」
昔から語り継がれる言葉に「金残すは下、事業残すは中、人残すは上。されど、 金なくして事業成り難く、事業なくして人育ち難し」というものがある。ヒト・ モノ・カネを駆使する中で、重点方針の「モノえらび・カネづかい・ヒトづくり」 を守り、経営資源の正しい活用を図る。必死になって、金と事業を充実して行く 中で人財が育ち、また次の発展に向かい、さらにチャレンジ出来るのである。 |