作成日:2017/07/01
【第11回】不変の対策⑶「マネジメントの基本」
「伸ばす経営」は「伸ばすマネジメント」と言い換えても良いぐらいであり、 マネジメントとは経営そのものを意味するほど大切な要素である。経営における マネジメントは「PDCA」「CAHF」「VSOP」の3つのサイクルで表現すること ができ、それらを充実することはインフラ装備のように重要な対策となる。 順を追って各サイクルを説明すると次の通りである。 ⑴PDCA(Plan-Do-Check-Action、計画-実行-反省-対策) 全員で回すべき基本サイクルであり、鉄道の運営と同様で@(計画)レールと駅の 敷設、A(実行)運転技術を磨きながら車両を操縦し、B(反省・対策)タイムリーな 修正を行いながら、予定の時刻までに目的地への到着を果たすことになる。 ⑵CAHF(Check-Advice-Help-Follow、観察-助言-支援-追跡) 上司が部下に対して回す指導サイクル。誠実な関心を寄せて部下の仕事ぶりを 観察し、不足する点に助言を与える。それでも出来なければ一緒にやってやり、 その後、手を離すが引き続きフォローして行く。 ⑶VSOP(Vision-Strategy-Organization-Practice、展望-戦略-組織-実践) 経営陣が責任をもって回すべき経営サイクル。未来の展望をシッカリ描いて、 その実現への戦略(戦い方の枠組み)策定、それを推進する組織(役割分担)を設け、 着実に実践することで成果を生み続けて行くこと。 これらのサイクルを社員、幹部、経営者で習慣化することが必要だ。そして、 停滞したり、逆に暴走したりしないようにアクセルとブレーキの使い分けを上手く 行うこと。また、そのためには運転技能の習熟はもちろん、巡行速度の目標設定 とコントロール機能の整備・充実が欠かせない。目的、目標、基準などを正しく 定め、攻めと守りの対策を立て、3サイクルを充実しながら成長路線を進もう。 |
〈今回のまとめ〉「マネジメント・サイクル」
マネジメントはサイクルである。「P→D→C→A」と順次ステップを踏み、回る ことを繰り返しながら前進していく。経営者は自社の3つのサイクルがつつがなく 回っているか、VSOPはもちろん、全てに目を光らせることが大切である。その 上で、全サイクルのモデル的な実践を示しながら、全体のマネジメントレベルの 向上をめざす。苦手な方は、それが出来る2(女房役)を置くことが必要だ。 |